GRAPAT / グラパット
グラパットはスペインの小さな玩具メーカー。様々な玩具メーカーの中でも、特徴的な商品を作っています。
何が特徴的かというと、まずは玩具の外観。
同じ形をしたものがたくさん入っていて、色もたくさん。
多くの玩具は見ただけで「こうやって遊ぶのかな?」ということが想像できるけれど、
グラパットの玩具は、なんというか材料みたいのがごろごろ入っている、そんな印象です。
どうやって遊ぶのかなんて、考えなくていいの
そもそも私たち大人は、どうやって遊ぶのかな?と考えがちです。でも、子どもたちはどうでしょうか?
子どもたちは、きっと考える前に手にとって遊び始めるはずです。
こんなことができるかな?こうしたらどうなるかな?って。
子どもたちは自由で、好奇心や探究心に溢れています。
森に行けばどんぐりを拾い集め、川に行けば石を集め、並べたり積んだり、そのかたちを観察します。
砂浜に行けば、砂で文字や絵を書いたり、城を作ったりするはずです。
そういった遊びはいずれも同じようなものがゴロゴロと転がっていて、たくさんあるからこそわくわくするんだと思います。
わたしはグラパットの玩具はそれにとても近いものだと思っていて、 同じようなものがごろごろっとたくさんあって、「何かができそうな気がする」という説明できないわくわく感。
ルールや正しい遊び方というものは無いんです。遊びって探求するものだから。
グラパットのピースは、その殆どが明確な形ではないものばかり。
もう少し言うと、〇〇っぽいような、〇〇らしきもの。〇〇のようにも見えるけど、〇〇にも見える。
でもきっと、グラパットはわざとそういうフワッとした形にしているんだと思います。
だって明確な形にするより、〇〇のようなってする方が限定されない遊び方ができるはずだから。
こういうことって遊びでは「見立て」といって、 例えばおままごととしてグラパットを使う場合、
「赤いピースはトマトっぽい色だから、トマトってことにしよう。はいトマトどうぞ」と遊びます。
でも次の日、お買い物ごっこをします。そこでも同じグラパットのピースの出番です。
「これはイチゴにしよう!美味しそうだもんね」
そして次はお人形遊びをします。ドールハウスでも良いですね。
「赤いから火にできる!キャンプファイヤーを作ろう!」
そんな風に明確なかたちでは無いからこそ、見立てることで子どもの想像力に任せることができる。
これがグラパットの良いところだと思います。
並べたら、なんか綺麗かも。
並べてみましょう。そうです、グラパットのピースを床や机に並べてみましょう。まんだら遊びといって、色や模様を規則的に並べることでアート作品のようなものを作れます。
これもルールはありませんので、深く考えることなく自由に並べてみましょう。
でもなるべく規則的に並べることで、まるで万華鏡を覗き込んだときのような模様ができるはず。
例えばペンと紙を使って絵を描くとなると、はじめにどんな線を描いたらいいのかとか悩みますよね。
でもグラパットを持っていれば、線や模様になるものがもう手の中にあるのです。
グラパットのピースを並べるだけで、自然と線や模様が出来上がっていきます。
ちょっと違うなと思っても、ピースを移動したり入れ替えたりすればいいんです。
きっと、ペンと紙では描けなかった素敵な絵や模様が、簡単に作れるはずです。
気づいたら黙々と並べることに夢中になっていて、満足感に溢れた〜なんてことをよく耳にします。
なんとなく作ったけど、なんだか綺麗だね。それで良いのです。
グラパットは主役?脇役?
GRAPATは遊びの主役なのか、あるいは脇役なのか?グラパットは他の玩具と比べて「材料」としての要素が強いということから、 主役脇役どちらでも活躍できるし、どんな場面でも使いやすいというのがグラパットの特徴です。
例えば、積み木との相性をまとめてみました。
積み木というと、基尺の相性があるというものですが、グラパットは基尺という概念がありません。
(基尺とは=積み木セットの中に入っている、立方体の1辺の長さのことです)
↑【5cm基尺の積み木(Naef/ネフスピール・リグノ、CUBORO/JUNIOR)との組み合わせ】
↑【4cm基尺の積み木(ALBISBRUNN/白木積み木)との組み合わせ】
↑【3.3cm基尺(3つで10cm)の積み木(DUSYMA/フレーベル積み木)との組み合わせ】
どうでしょうか?
様々なサイズの積み木と合わせてみましたが、どれも華やかになりますよね。
積み木だけだと単調なものに感じる場合でも、GRAPATを足すことで装飾やテーマを表現しやすくなり、 思い描いた想像を具現化しやすくなることで「あれもこれも作ってみたい」という意欲が湧き出てきそうですよね。
見方を変えると、積み木をあまり活用できていないというときにこそ、GRAPATがあることで盛り上がるはずです。
次は汽車セットと遊んでみる
汽車セットとGRAPATを合わせると、GRAPATの脇役力が光ります。汽車遊びとしてはつい汽車とレールに目が行きがちですが、情景のようなパーツがあると世界観が大きく広がるものです。
そんなときにGRAPATがあれば、情景パーツとして活用することで「街のストーリー」が出来上がります。
↑【きのこ駅に到着です〜。】
↑【スプラッシュ坂を通過しますので手すりにおつかまりください〜。】
ほら、こんな感じでいつもの遊びがもっと楽しくなるはず。
ひとつより、ふたつ。
グラパットの玩具たちは、様々な種類があればどんどん想像の世界が広がります。グラパットの製品は様々な色や形があり、それぞれのピースが生み出す世界観やストーリーのようなものがあります。
例えば「丸い赤のピース」と「緑のとんがりピース」を使った作品や、遊んだときの会話はそれぞれ違う魅力があると思います。
子どもたちとグラパットのピース。それぞれの出会いごとに素敵なストーリーがあるのです。
ひとつよりふたつ。安価なものではないけれど、ひとつでも多く手にとって欲しいと思っています。
GRAPATは節などを除かない、どれも木の特徴なんだから
グラパットの製品は、木でできています。はじめにお伝えすると、木の節や着色の色むらなどはとても多いです。
木の節は黒くなっていたり、それに加えてぽっこりと穴が空いているものであったり、 色に関しては入荷ごとに少し濃淡が異なっていたり。はたまたサイズに関しても厳密ではありません。
特に「Nins」という人形のピースなどは細長いものもあれば、ぽてっと太めのものが入荷するタイミングもあります。
他メーカーであれば使わずに廃棄してしまうようなパーツであっても、グラパットは良品としてユーザーに手渡しています。
どうしてでしょうか?
グラパットは「木は特徴的なところはあるけれど、でもそれらは私たちも同じでしょう?」という考えによって、 木は生きているから節があるのは当然であり、色や大きさが違うものもある。としています。
これを私たち人間に置き換えるのが適当なのかどうかは意見が分かれるかと思いますが、
例えばそう置き換えたとき、少し納得できないでしょうか。
そうやってグラパットのピースたちを見ると、ホクロのようなものがある子がいたり、ちょっと特徴的な子がいたり。
そして時には節のようなものがあって完全とはいえない子がいても、それを弾こうというのは違うかなと思います。
グラパットは木の特徴や不完全さを受け入れ、同じように扱っています。
ですので私たちがグラパットで遊ぶためには、それを理解し受け入れてあげるような許容性が必要です。
尚、グラパットの工房では身体的または精神的に困難な状況にある人々の雇用も行っており、 そういった様々なことをグラパットは受け入れているんですね。
そのため、節や欠けや傷、色やサイズの違い、それらは良品として当店も扱っています。
サイズはあくまで「約〇〇cm」で少しアバウト、色の塗りなども人が筆で塗った雰囲気が表れています。
この点、ご理解のうえグラパットを迎え入れてあげてください。
まんだら遊び、おままごと、ごっこ遊び、積み木遊び、そのほか何でも。
並べたり転がしたり、グラパットは子どもたちの想像力を表現する材料のようなものです。
きっと、積み木や汽車や人形、ご家庭にある玩具たちとの相性も良いはず。
様々な玩具と組み合わせることで、世界観を広げてみてほしいと思っています。
グラパットでしかできないような、遊びに没頭できる貴重な時間を楽しんでください。
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